握取行為

「握取行為」

握取行為は現代の法理論にも重要な影響を与えている。
例えば、売買契約の効果というものを法的な観点から分析すると、そこに物権的効果と債権的効果を認めることができる。
売買契約における主要な債権的効果は、売主が買主に代金を請求できる権利を持つようになること、および、買主が売主に売買契約の目的物の引渡しを請求できるようになることである。物権的効果とは、売買の目的物の所有権が売主から買主に移転すること。

この物権的効果について、異なる二つの考え方の対立がある。いわゆる「物権行為の独自性」の問題。
一つは売買契約の成立そのことのみによって所有権が移転するという考え方であり、もう一つは売買契約の成立のために必要な行為とは別に、物権的効果を生ぜしめるための別個の行為を必要とする考え方であり、ここで後者の考え方によるとすると、物権的効果を生ぜしめるためにいかなる行為が必要かという問題を生じる。この点に関して、重要な財産の変動に関しては法定の厳格な行為を要求すべきという考え方があった。この要求される行為を「握取行為」と呼ぶ。

カテゴリー: あ行, 調査用語集 パーマリンク